鍼の効果について

 

先日、NHKの番組で鍼について取り上げられていました。

”東洋の神秘!『はり治療』SP”

鍼の効果について少し紹介させて頂きます。

鍼灸治療を経験した人の多くは、
「とてもコリが楽になった」
「五十肩で肩が上がらなかったのに、上がる、回せるようになった」
「ぎっくり腰で立てなかったのに、帰るときには歩けるようになった」
など、
改善の体験談を多く語られます。

ただ、反対に鍼をしたことのない人は、
「なんか怪しい」
「鍼を刺しただけで良くなるとは思えない」
「痛そうだし、怖い」
などの声をお聞きします。

一般的に、メカニズムについて知っている人は少ないと思います。

近年、鍼のメカニズムについて積極的に研究されていますので
受けたことのない方の
「鍼」
に対する評価が少しでも変わることを願って研究の一部を紹介させていただきます。

トアロード整骨院は、多くの患者様にお役に立てるように様々な手法を日々学んでいます。

どんなことでもお気軽にお問い合わせください。

では、鍼の効果についてご覧ください。

※効果については個人差があり、あくまでメカニズムや一般的な説明ですので、ご了承ください。

ーー鍼の効果ーー

●深部体温(生体内部の温度)・血圧の正常化

代表的な経穴(ツボ)に刺鍼したときの深部体温の変化で、高い体温は下がり低い体温は上がることがわかっています

血圧に対しても、
高い血圧の人は下がり、低い血圧の人は上昇し、正常な血圧の人には変化しないという結果が出ています

●血液循環を改善する

●自律神経調節・抗ストレス作用・鎮痛作用
鍼を皮膚から刺し入れ筋膜(筋肉を包む膜)に刺し込むと、皮膚および筋肉内の求心性(末梢から中枢へ向かう)の感覚神経を刺激していると考えられています

感覚刺激に反応する脊髄から中枢神経に向かう経路は、主に「脊髄視床路」を経由して
視床に伝導され、さらに大脳の知覚中枢に送られます

加えて「脊髄視床路」は、
「延髄」「中脳水道周囲灰白質」「視床下部」
などにも分枝をしてこれらと連絡しています

「延髄」
→NTS→DMV→副交感神経→自律神経調節作用

→RVLM→交感神経→自律神経調節作用

「中脳水道灰白質」
→オピオイド→鎮痛作用

足三里の電気刺激で直腸の伸展にする激しい痛みが減弱することが確認されています

「視床下部」

→オキシトシン→抗ストレス作用

痛みが取れない・薬が飲めない(妊娠中や既に多くの薬を服用していて、副作用を考えるとこれ以上薬を増やせない)
そんな方への救いの一手として、
鍼灸は必要とされています

東洋医学の基盤には、
およそ3000年前から中国で始まったと言われています

私達は、約1800年前に記述された中国の古典「黄帝内経」と「難経」で知ることができます

最近の研究で、筋膜と経絡はほぼ重なっているということがわかりました

トリガーポイント(筋膜の短縮に伴う筋膜の機能障害を誘発するポイント)の
発生部位も、東洋医学の経穴(ツボ)とも類状しています

2003年から
WHO経穴部位国際標準化公式会議が、
日中韓をはじめとした9カ国2組織が参加して開かれ、

2006年には、経穴(ツボ)361種類の場所が統一され、世界共通のツボとして認められました

※経穴(ツボ)は、361以外にもあります

最後にもう一つ、わかっていることがあります

アルプスにある
イタリア・オーストリア国境の氷河で
発見された約5300年前の男性(アイスマン)の身体(背後や脚)に入れ墨の跡があり、
調査の結果その位置は、
「胃ゆ」「三焦ゆ」「腎ゆ」「崑崙」など
腰痛に効果のある、現代の鍼灸治療で使うツボの位置とほぼ一致しているということがわかりました

これは、中国より約2300年も前に
ヨーロッパのアルプス山脈付近に高度な医療技術があったことを示唆しています

〈参考 Wikipediaより〉
「黄帝内経」
「鍼灸」
「アイスマン」
「トリガーポイント」

ーー鍼の効果ーー